彩菜は、ごくりと音を立てて唾を呑み込んだ。口の中を舐め回し、次いでからからに乾いた唇を湿らせ、ふぅっと大きく息を吐いた。──体が、熱い。顔が火照り、息が上がり、背中にじんわりと汗がにじむのを感じる。そして下半身では、最も奥まった深い場所が、熾った炭火のような。
「んふぅぅっ……」
喉の奥を鳴らして、更衣室の理沙が熱い吐息を漏らす。彼女の放つ性の熱は、扉を隔てて彩菜を煽り、理沙の手の動きに合わせるかのように彼女の手を動かす。片手を壁につき、食い入るように室内に視線を据えたまま、空いた右手がそろそろとパジャマのズボンへと……
室内では、理沙が新たな動きを見せていた。片手は相変わらず股間に添えたまま、もう片方の手を、床へと伸ばす。やや体を傾けるようにして彼女は、彩菜の目からは足の陰に隠れてよく見えない暗がりを手探りし、お目当てのモノを探し当て拾い上げる──けばけばしいクリアレッドの、太いディルドー。勃起した男根のように、いやそれ以上にきつく反り、亀頭を張った、太くていぼだらけの凶悪な張り型。
「!!」
彩菜は、扉の隙間から覗き見る目をかっと見開いた。白目が血走り、目玉も飛び出よとばかりに。理沙の手に握られた人造ペ○スは、柔らかな月光に照らされて凶々しい輝きを帯び、その醜悪な姿を見せつける。理沙は視線を落としてうっとりとそれを見つめながら、モノを持つ手を足の間へと運んでいった。よだれに濡れた口元には笑みを湛え、真っ赤に染まった頬を汗と皮脂でテカらせながら。
「はぁぁぁぁ……」
モノの下端を逆手に持った理沙の手は、優雅とも思えるような動きで両太腿の間に入り込み、さらにはせり上がっていく。足の付け根では、もう片方の手が青いレオタードのクロッチをずらし、秘部をむき出しにして待ち構えている。両者の間はゆっくりと、だが着実に縮まっていき、ついには──
じゅぶり、という挿入の音を聞いた瞬間、彩菜は、体の中で何かが燃え上がるのを感じた。それまでは静かに熱を湛えた炭火であったものが、めらめらと炎を上げる。炎は背筋を舐めながら瞬く間にうなじまで燃え広がり、猛烈な熱風が彩菜の神経を直撃した。彩菜の右手が、まるで自ら意思を持ったかのように大きく動く。やおらズボンの裾を掴み、何の遠慮もなくずり下げる。自分が、人目につく廊下に居る事など構う事もなく。ズボンが引きずり降ろされると、上衣がはらりと伸び、彼女の下腹部と太腿を隠そうとする。だが完全には隠しきれず、裾からは女らしい肉感に満ちた両足が覗き見える。
邪魔なズボンを下げてしまうと、右手は、跳ね上がるようにして足の間へ侵入した。かろうじて上衣に覆われている、最も秘められた箇所を目指して。一切のためらいもなく、むしろもどかしさすら感じる中、彩菜の右手が下半身に襲いかかる。
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